小川洋子の『密やかな結晶』を読んでみた。

  • 2020.09.09 Wednesday
  • 18:42

実は彼女の小説はこれが初めてだった。国内では主だった文学賞を総なめして、海外でも評価が高い人だとは聞くけれど、映画化されたものを一つ見ただけで、少し苦手感があり、距離を置いていた。
今回これを読んでみて、苦手意識がさらに強まってしまった。ネットでレビューを読んでみたら、高評価をつけている人が多い。なぜ私は皆と同様にあれを面白いと思えないのだろう。


皆様はあのわけの分からない何かが、何かのメタファーだと理解されているのだろうけれど、それってなに?
人はなぜ、次々と何かを失い、それにまつわる記憶をなくし、それでも唯々諾々と権力者に従い続けるのか。いや、そもそも権力者など出てこない。しかしそれらしきものの走狗となっている者は大勢いるらしい。その辺はM.エンデの『モモ』のようだけれど、あれと違ってこれはハッピーエンドではない。しかし不幸でもないらしい。人々の記憶には、すでに幸福も不幸もないのだろう。一切は淡々と過ぎてゆく。
一方でなぜ、記憶をなくさずに生きていける人たちもいるのだろうか。主人公が住んでいる島の外には何があるのだろうか?ほぼ全てのメタファーが理解できなかった。私はそれほど鈍かったのか。
このままでは悲しいので、この人の小説はあと一つか二つは試してみよう。なにが良いかな?

 

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