もう一度花見を

  • 2019.05.14 Tuesday
  • 09:24

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今年の3〜4月はあたふたしていて、まともに花見もできなかったのだが、北国へ引っ越したおかげで、もう一度チャンスに恵まれた。ただしこの桜は関東でよく見かけるソメイヨシノではない。なんだろね?

 

 

仕事を辞めた。そして、遊んでいる。

  • 2019.04.23 Tuesday
  • 20:38

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先週いっぱいで仕事を辞めた。『え、どうして?』などと職場でさえ聞かれることがあったが、つまりはそういう年だということ。還暦到達なんです。見た目が少し若いようで、その点を意外に思われたりする。ただ、まだ厚生年金が出るわけでもないので、ちょっとの間はなにかして働こうと思いつつ、今年いっぱいくらいは失業手当と蓄えと、さらに人の施しを頼りにごろごろしている予定。聞いてみるとそういう人はたくさんいらっしゃいますね。特に仕事とか会社とかがいやだってわけでもないのですが、なんとなく、「もう、いいかな」という気分。

早速あちらこちらで遊びほうけています。仕事を辞めると同時に住む場所も変わるので、送別会も色々な人がやってくれます。私って、意外と人脈が豊富な人だったのだ。もっと偏っていると、自分では思い込んでいた。声をかけてくれるのは、たとえば年代別だと、下は二十代、上は八十代。仕事関係の人、食べ歩き&呑み友達、趣味関係、勉強関係。そして理由はなんだか分からないけどつきあっていた人達。そういうつきあいが出来たのはやはり、まだ若くて体力があったからなんだろうと思う。今でも彼らとつきあうことは出来るけれど、そういうつきあいをどんどん開拓できるだけのエネルギーは、今の私にはない。せいぜいこの遺産をどこまで維持できるか、というところだ。

ま、そんなものだろう。

『グリーンブック』がとても良かった。

  • 2019.03.18 Monday
  • 16:40


 

ケンタッキー・フライド・チキンが重要な小道具で出てくる。1960年代初めの米国南部での話だ。

無教養で野卑な白人ドライバーが、ドクターの称号まで持つ高名なピアニストの黒人に、フライドチキンを勧めるシーンがある。ピアニストはそれを素手で掴んで食べるのを嫌がるのだが、ドライバーは無理矢理押しつける。

「衛生面に問題がある」と文句を言いながらも、ピアニストは意外と嬉しそうに食べてしまう。その後、素封家の晩餐会に招待された彼らは、そこでも「黒人のお客様のために、今夜は特別にフライドチキンでおもてなしです」と言われる。

米国でのフライドチキンは本来、富裕な白人ならば捨ててしまうような部位を、圧力鍋などを使って柔らかく調理して食べられるようにしたものらしい。それは特に貧しい黒人達に好まれるというステレオタイプがあるのだ。日本の被差別部落で家畜の内臓を食べるようなものだと解説している本さえあるらしい。
なるほどそういうものなのだろうか。日本でのフライドチキンはむしろ高級イメージさえあるように思ったけれど、

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運転手が南部の道で車の修理をしていると、そばにある農園で、奴隷同然に働かされている黒人の集団が、ピアニストを見つめる。白人の運転手つきの高級車に乗っている黒人とのコントラストが強烈だ。ピアニストと農奴達は、お互いに違和感を持って見つめ合う。

そこは戦前にビリー・ホリデイが歌った『Strange fruit』が見られたような場所だろう。

 

♪ 南部の木には不思議な果実がなっている

 

と歌われる名曲だ。黒人が何かの罪に問われ、見せしめのために白人達によって木から吊され、殺されたのだった。裁判も無しに絞首刑にしてさらす。しかも殺人者達は罪に問われることもない。犬でも猫でも、こんな殺し方をすれば非難を浴びるはずだが、南部の黒人だったらそうでもないのか。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/File:ThomasShippAbramSmith.jpg

 

ピアニストはあるとき、運転手に向かって胸の内を吐き出す。

『自分は白人から見れば、家畜に等しい黒人で、あの農場で働く黒人達からは、同じ黒人とは見なされない。じゃ、私はいったい誰なんだ?』

 

運転手は言葉を失う。そしてこの『異質な人』が、自分の分身であることを理解し、二人は生涯の友人となる。

『運び屋』(The Mule)

  • 2019.03.15 Friday
  • 22:51

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クリント・イーストウッドが、あれほどよれよれになっても映画人をやめないのは、もちろんそういう需要があるからだ。そして彼は自分自身でその需要を作り出している。プロデューサーとしても、監督としても一流のシネアストなのだ。 
あの荒野の用心棒やダーティーハリーを演じた彼が、若いちんぴらに血まみれになるまで殴られ、妻に愛想を尽かされ、娘には10年以上も口をきいて貰えない、しなびた爺さんになっている。しかしガンマンや刑事時代に培った男の矜持は忘れない Mule (=原題: 愚かな頑固者)だったのだ。 

彼は自分が制作側に回った頃から、タブーを正面から取り上げるようになった。社会が内包する矛盾をえぐり、さらし者にして、「おい、これでいいのか?」と我々に問いかける。そのためには正義がないがしろにされる結末さえいとわない。今回、主人公は黒人を蔑称である「ニグロ」とよび、その黒人から怪訝な顔をされる。もちろん主人公も、制作者である彼自身もそれを蔑称とは思っていない。その言葉を蔑称であるとする、表層的な「言葉狩り」に立ち向かっているのだ。 
複雑に絡み合う善悪と清濁の隙間で、シネアスト・クリントはダーティな闘いを挑み続ける。 

変身 あるいは 変態

  • 2019.03.07 Thursday
  • 12:29

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ある日突然、私のチ○○の先端に、植物の芽が出た。それは考えるまでもなく、アスパラガスの芽だということがわかった。

 

先日、年老いた伯母をケアハウスに見舞ったとき、彼女にこう言われた。

『あんた、それ、縁起が良いよ。大切にしなさい』

どういう風に縁起がよいのか分からないが、言われたとおり、私はそれを大切に育てようと思った。

 

芽は瞬く間に成長し、しっかりとアスパラガスの先端の形を整えた。長さは2cmを超えただろう。ここまで大きくなってしまうと、下手に引っこ抜くとこちらが大怪我をしかねない。その根本部分は体組織に同化しているように見え、切り取るのも怖い。

そうこうするうちに、チ○○全体がアスパラガスになってしまった。

このカフカ的展開に、私はなすすべを失った。

 

そのあたりで目が覚めた。しかし、はじめは頭がぼんやりして、現実と夢の区別が付かない。

『このアスパラガス・・・どうしようかな・・・』と悩んでいると、次第に意識がはっきりしてきて、夢だと言うことが理解できるようになった。

めでたし、めでたし

ホモデウスを読んでいる

  • 2019.03.06 Wednesday
  • 19:21

話題の『ホモデウス』を読んでいます。著者はイスラエルの文明批評家? 少し前に『サピエンス全史』で世界的に有名になった人です。名前がヘブライ語なので覚えづらい。ユヴァル・ノア・ハラリとか言う人。どんな人かとwikiを見たら、『現在の夫は○×で』・・・なんて書いてあるけれど、この人自身も男性。うーん、そういうことか。ややこしや、ややこしや。しかしそういう人だからなのか、特定の文明とか宗教に偏ったものの見方をせず、世界観が素直で分かりやすいです。こういうのをリベラルって言うのだろうか。今はこの言い方は流行らないのかな。いやいや、これもまた偏見というものか。気をつけよう。

 

とてもスケールの大きな話で、私は痴話喧嘩なんてしていて良いのだろうかなんて思ったりしますが、まーそれはまた別の話ですね。きっとハラリ氏も、現在の『夫』とたまにはするだろう。

まだ読み終えていないのでレビューを書こうというわけでもなく、ただとても面白いってことを言いたくなっただけです。

最近は小説よりもこんな本をよく読むようになった。年取ったせいだろうか?

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今回の日本アカデミー賞

  • 2019.03.02 Saturday
  • 22:24

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日本アカデミー賞が発表された。特に驚くようなこともなく。

 

そりゃね、『万引き家族』は圧倒的によかったですよ。役者もそろっていたし、脂ののりきった監督が作ったのだし。でも、私はちょっとがっかりしたのですよ。なんでか?やはり『カメラを止めるな』が最優秀編集賞くらいしか取れてないからなんですね。

 

あの映画を見たときは衝撃でした。知っている役者は一人もいない。もちろん監督も知らない。そして昔の昼メロみたいに、いかにもお金のかからない作りでしたから。

しかしね、私自身、中学生の頃から8mmカメラを使って素人映画を作っていただけに、あの映画がどれほどすごいか、よく分かるんですよ。あれは作ったのは、天才です。まぎれもない天才たちです。貧乏臭さを逆手にとって、見事な作品を仕上げました。是枝さん、あなたにあんなことができますか。20年くらい前ならできたかもね。でも、今は無理でしょう。

 

彼らの次の作品が楽しみです。最初の一発が出来過ぎで、次のハードルがやたらと高くなってしまったけれど、ま、なんとかなるでしょう。待ってますよ。少々時間がかかるのは仕方がないと思います。忘れた頃に出してください。デビッド・リーンみたいにね。

好きな「そば」は、何そば?

  • 2019.02.13 Wednesday
  • 21:28

好きな「そば」は、何そば?
 

あなたのそばです。

『後妻業』が面白い

  • 2019.02.13 Wednesday
  • 20:09

JUGEMテーマ:日本のTVドラマ

 

この1月に始まったドラマの『後妻業』が抜群に面白い。視聴率はさっぱりらしいが、これを見逃した人は不幸だろうと思うほど。

大竹しのぶ、豊川悦司の映画版をみた人たちがこのドラマをつまらないと思うのかも知れないが、比較して意味があるとは思えない。私にとってはどちらも素晴らしい。

 

安っぽい喜劇になっていると揶揄する向きもあるようだが、それは計算づくのものと見た。

家庭内で孤立した寂しい老人の財産を狙って後妻におさまり、命さえ奪う悪女の物語なのだ。まともにやれば陰惨きわまりなく、とても家のテレビで見られるものではない。映画版もドタバタ喜劇になっていたのはそのためだろう。後半、大竹しのぶが、「どれほど悲しくても、涙も出んようになってしもうた」と自らの人間性を嘆息するシーンがあって、それが底なしの悲劇を言い表していた。

 

ドラマに関していえば、まず脚本が良くできている。そしてそれを見事にこなす二人の女優がいる。木村佳乃という人は、実をいえば苦手だったのに見直してしまった。これほどの切れを見せるとは驚きだ。もう一方の木村多江はもともと好きだけれど、こちらもいつもとは大きく違う役どころを演じて新鮮だ。高橋克典はいつも通り、愛に溢れる小悪党ぶりがきれいにはまっている。

 

昨夜見たのが第4話だったかな? 息子が出てきて、佳乃さんはこれを腹違いの弟として扱う。また物語にふくらみが生まれつつある。今年最高のドラマになるかと予感させる。

移民労働者の話 その2

  • 2019.02.05 Tuesday
  • 21:53

元東京都知事の舛添要一氏が、現在話題になっている入管法改正について警鐘を鳴らしている。日本はかつての欧州の轍を踏むのではないかという懸念があるようだ。彼によれば将来、移民の第三世代が社会問題を引き起こしやすいというのだ。たしかに今、欧州で頻発するイスラム原理主義のテロは、この第三世代が中心になって引き起こしているのは事実だ。

なるほど、現在の大問題はそれかも知れない。しかし、移民労働者とその国の人たちとの軋轢、摩擦はそれだけではない。

 

私自身、1980年代のフランスで学生時代を過ごしていたので、移民達の存在が社会にどのような問題を引き起こすのかを、目の当たりにした。しかし、当時はまだフランスの移民達はせいぜい第二世代。にも関わらず、すでに大きな社会問題になっていると言われていた。それは失業率の高まりと符合するものだった。移民労働者達が、生粋の仏人達の職を奪い、失業率を高めるという主張が一部の人達からあったのだ。

 

当時、Front National という極右政党の党首が言っていた。「フランスには今、200万人の失業者と、200万人の移民労働者がいる」と。この数字は事実だったが、両者の因果関係を証明した人はいない。たとえば町の清掃、ゴミ回収のような汚れ仕事をしているのは、ほとんどがアフリカ諸国からの移民だった。たまに白人が混ざっているとしても、ポルトガルやギリシャからの出稼ぎ移民だった。さらにインドシナ、中国系移民はアジア風の飲食店や、クリーニング屋を経営したり、もう少し小ぎれいな仕事に就いていた人が多いと記憶する。つまり、出自・人種別の分業があったのだ。特に3K就業者は黒人、アラブ人ばかり。「白いフランス人」がそういう仕事をする風潮はなかった。